株式会社ピースノート(本社:所在地)は、愛媛県が令和7年度に新規事業として取り組む「災害時医療提供体制確保事業」の一環として、医療コンテナ1台を2026年3月19日に納品いたしました。
設置場所は愛媛県松山市末広町の愛媛県公営企業管理局駐車場(愛媛県立中央病院向かい)です。
本事業は、令和6年能登半島地震の教訓を踏まえ、大規模災害時においても機動的に被災地域で十分な医療を提供できる体制の構築を目的としたものです。当社は、コンテナの設計・製造から設備の選定・搭載、さらに納品後の保守・運用までを一貫して担当し、災害現場で自立的に稼働できる「移動式臨時診療所」として長期的に運用可能な体制を構築しました。
事業の背景
令和6年の能登半島地震では、道路の寸断により陸路での物資輸送が困難になるとともに、医療機関や避難所自体が被災し、医療供給能力が大幅に低下するという課題が浮き彫りになりました。愛媛県では、こうした事態に備え、ドローンを活用した医療物資輸送体制の構築と並行して、被災現場に迅速に展開可能な医療コンテナの導入を決定しました。
本医療コンテナは、平時には各市町の防災訓練等で医療救護活動のスキルアップに活用され、災害時には被災の程度に応じて支援が必要な箇所へ移動させ、臨時診療所として運用される計画です。
納品した医療コンテナの概要
コンテナサイズ20フィートコンテナ
設置場所:愛媛県松山市
内部設備:ラウンド型デスク・椅子二脚(一脚は肘掛け付)・手洗い洗面器
電力設備:フレキシブルソーラーパネル 計2,400W+蓄電池計15kWh
給水設備:ポンプ一体型受水槽(50L)/手汲み・ホース接続の2WAY対応
運用想定
災害時:臨時診療所として被災地へ移動・展開
平時:防災訓練等での医療救護活動に活用
設計・機器選定のポイント
本コンテナは「災害現場への迅速な展開」と「現場での自立的な運用」を両立させるため、搭載する機器の一つひとつに運用上の合理性を追求した選定を行っています。
太陽光パネル ―架台不要のフレキシブルパネルで運搬性を確保
屋根に直貼り可能なフレキシブルソーラーパネルを6枚搭載し、計2,400Wの発電能力を確保しました。1枚あたり7kg・厚さ3mmと超軽量・極薄のため架台が不要で、一般的なガラス製パネルで課題となる道路交通法上の高さ制限やコンテナ内部の天井高への影響を受けることなく運搬・設置が可能です。
蓄電池 ―分割可搬型で機動的な電力供給を実現
5kWhユニット3台構成(計15kWh)の蓄電池を搭載しています。一般的に15kWh相当の蓄電池は100kg以上の一体型となり持ち運びが困難ですが、本構成では1台50kgに分割できるため、必要に応じてコンテナ外部に取り外して個別に活用することが可能です。ソーラーパネルからの充電にも対応しており、災害時の長期運用を支えます。
給水設備 ―2WAY給水で災害規模に柔軟に対応
受水槽とポンプが一体となった給水設備を搭載しました。事前の手汲み給水と現場でのホース接続給水の2WAYに対応しており、小規模災害から大規模災害まで柔軟に運用できます。
納品後の保守・運用体制
当社は、本医療コンテナの納品にとどまらず、納品後の保守および運用についても継続的に対応いたします。コンテナ本体や搭載設備の定期的な点検・メンテナンスを実施し、災害発生時にいつでも即座に稼働できる状態を維持します。
医療コンテナは導入して終わりではなく、平時の維持管理と有事の迅速な展開の両方が揃ってはじめて機能するものです。当社では設計・製造から保守・運用までをワンストップで対応することで、自治体の負担を軽減しながら、確実に機能する災害医療体制の構築を支援いたします。
代表取締役社長 河村公威 コメント
私たちの根底にあるのは『8Rで地球を救う』という想いです。資源を大切にすることは、巡り巡って人の命や暮らしを守ることに繋がると信じています。
今回、愛媛県に納品した医療コンテナは、災害時には臨時診療所として命を守り、平時には防災訓練に活用される――使い捨てではなく、繰り返し使い続けることで価値を発揮する設備です。
ソーラーパネルと蓄電池による自立電源、完全に移動できる設計など、現場で本当に使えることを最優先に一つひとつの仕様を詰めてまいりました。
そして、コンテナは納品して終わりではありません。保守・運用まで当社が責任を持って対応し、いつ災害が起きても確実に機能する状態を維持し続けます。この愛媛県での実績を一つのモデルケースとして、人と地球に優しい防災の仕組みを全国の自治体へ届けてまいります。









